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【お盆に想う 第7回最終回~ジャーナリスト和多田進さん~】

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今年6月22日にお亡くなりになった
ジャーナリストの和多田進さんを偲んで
和多田さんによる田野城のインタビュー記事を
数回に分けて掲載しています
(田野城は ”死に別れた” と思っていないそうですが)

本日はその第7回目、最終回です。

和多田さんとの初めての出会いは、
田野城が静養のために暫く移り住んでいた北海道帯広市

まわりは畑と林そして空の中

何故だかわからないが(直接、伺ったことがないので)
田野城に興味を持ってくれた和多田さんは
馬小屋を改築した当時の住まいまで訪ねてこられました

その時のインタビューが
『現代ニッポンにおける人生相談』(週刊朝日別冊1997年6月15日号)
に掲載されました。タイトルは

「日本の音楽業界になじめない私の理由」

以下、続きの転載です(和多田さん: WS、田野城: TH)
—————————————

「日本の音楽業界になじめない私の理由」

 |生意気だ、お前なんか追放してやる!
    と音楽業界のエライ人に
          言われてしまいました|

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WS:シンデレラ・ボーイだ。その後、日本の音楽状況について
いろんなことを考えたのでしょう。

TH:考えさせられましたね。音楽とは何なのかを教えるはずの
音楽大学と教授陣の考え方が閉鎖的すぎます。
音楽家を志す人達がもっと自由に、ジャンルを超えて勉強したくてもそれが出来ない。
教育システムがまったくつくられていないわけです。

と言う事は、幅の広い人材を生み出せないと言う事です。
音楽家にとって作品を発表する事も大変重要な役割ですが、その場合、
レコーディングをするエンジニアが本当に重要になってきます。

しかし、日本ではエンジニアの勉強をしたくても学ぶ場所、システムが
存在しないのです。

レコード会社のプロデューサーやディレクターも同様で、
その言葉の意味も欧米とは違います。
日本のレコード会社に素晴らしいプロデューサーとか
ディレクターがもしいるんでしたら、僕は是非お会いしたい。

レコードの売り上げ枚数だけしかわからない彼らに
クオリティの高い音楽を売り出そうという発想は育たない。
何が芸術かわからないのだから。

僕はクインシー・ジョーンズがプロデュースした
「モントルー・ジャズフェスティバル」に出演して
プロデューサーとは何かを知らされた。

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現在ジム・ベアードプロデュースによる作品を
ニューヨークで製作中ですがこの過程で、芸術に対する
意識の高さをあらためて感じましたね。

WS:教育の問題もありますね。

TH:教育が一番大きな問題です。
大学を卒業しても、大学は何らサポートしないじゃないですか。
ジュリアードでもニューイングランドでもサポートしますよ。
ワークショップというカリキュラムもそのひとつだし、
音楽家の力をどのように社会に還元していくのかということを
考えて先生は教えます。

日本の音楽学校の場合はお金だけです。
すべてマネー、マネー、マネー。
お金は重要です。
でも、ミュージックビジネスとアートという
ものの区別ができないですよ、日本はぜんぜん。

フレーズがどうの、バイオリンの音色がどうのといった
単純な問題じゃなくて
「おまえらの社会自体が成熟してないじゃないか」
というふうに外国から言われている。

それがいったいなぜなのか。

教育も含めて考えなくちゃ
どん詰まりになってしまうんじゃないですかね。

 - 以上 転載終わり - 

(スタッフより)

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音楽のことで悩んでいる人へ

ホ−ムペ−ジを開設してから、僕のもとに「アメリカに行きたい!」「留学したいのだがどうすれば良いでしょう・・・」「サックスを使って即興演奏をしたい!」など、数多くの熱いメッセージが届けられている。こういった意見が届くたび、かつて僕もあなた達と同じ時期、心に抱き漠然と悩んでいた事を懐かしく思う。

田野城寿男プロフィール

サックス・プレーヤー。1958年生まれ。78年、ボストンのバークリ−音楽大学入学。在学中、ニューヨークでデイブ・リーブマンにサックス、フルート、音楽理論を師事。・・・91年、「25周年記念 スイス・モントルー・ジャズフェスティバル」に出演。この年、特別プロデューサ−として迎えられたクインシー・ジョーンズは、田野城の音楽とオリジナリティを「おまえは誰にも似ていない」という言葉で認め、抜擢した。

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田野城寿男が考える音楽教育

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