2012年05月26日
サックスを辞めて、職業を変えてください
『「サックスを辞めて、職業を変えてください」…
当時、ニューヨークでのレコーディングが残されていた中で、
この医師からのセリフ。
正直言って私の胸中は「絶望」……この一言。』※
当時CD制作にやる気満々だった僕を、
止めさせた肺炎。
今思い出してもズシンとくる、
この医師からのセリフ。
そして音楽活動のすべてを停止し療養生活がスタート。
毎日薬を飲んで寝ているか通院するだけだったか…
高熱が続いていたので、あの頃の事はあまり憶えていない。
しかも1年間の間に2度も肺炎が悪化。
危うくお陀仏になる所だった。
確かにサックスはもってのほかだったのだ。
時に人間は、
どん底に落とされるべきじゃないか?
今になってそう思う。
「何故何の為に生かされているのか?」
改めて本気で考えさせてくれる。
恐らくあの頃、
僕は苦しむベッドの上で考え続けたんじゃないかな…
『体調が回復してきたのを見計らい、
騙しだまし練習を再開し始める。
しかし、絶頂期の自分の音を覚えているだけに、
そのパワーがない事を逆に思い知らされた。
色々試してみたが、あの音が戻って来る事はなかった。
正直、諦めてしまう自分もいたのだが、
「いやもう一度、楽器を鳴らしてみよう!」と、
奮い立たせる別の自分もいた。』※
これは我ながら褒めてあげたい。
必死で生きる=必死で死に向かって挑む
世の中、何が起ころうと、たいした事はない。
人生…いったい誰の人生か?
どんな人であれ、自分が主人公なのだ。
現状にただ嘆く人生を生きたいか?
どん底を経験した僕は、5日後、渋谷JZBratに出演する。
自分が信じる道を突き進むだけ。
それにしてもホントあの死の淵から
よくぞここまで戻って来たものだ。
(※はコラム「メルマガ北海道人 第23号 2007.6.14」より抜粋)
コメント (2)
以前に田野城さんにお話したかもしれませんが。私が『わくにこ』に参加してから、演奏を(自分なりに)再開する決心をしたのも、病気で死を意識してからです。
色々大変な思いはしましたが、自分らしさを取り戻すことが出来て良かったと思っています。
田野城さんにお会いしたのも、自分自身にとっては予定されていた事のように思えてなりません。
投稿者:肉じゃが |日時:2012年05月27日 01:35
肉じゃがさん
それは良かった〜!
投稿者:tanoshiro |日時:2012年06月24日 11:13