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【お盆に想う 第3回~ジャーナリスト和多田進さん~】

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今年6月22日にお亡くなりになった
ジャーナリストの和多田進さんを偲んで
和多田さんによる田野城のインタビュー記事を数回に分けて掲載します
(田野城は ”死に別れた” と思っていないそうですが)

今日はその第3回目です

和多田さんとの初めての出会いは、
田野城が静養のために暫く移り住んでいた北海道帯広市

まわりは畑と林そして空の中

何故だかわからないが(直接、伺ったことがないので)
田野城に興味を持ってくれた和多田さんは
馬小屋を改築した当時の住まいまで訪ねてこられました

その時のインタビューが
『現代ニッポンにおける人生相談』(週刊朝日別冊1997年6月15日号)
に掲載されました。タイトルは

「日本の音楽業界になじめない私の理由」

以下、続きの転載です(和多田さん: WS、田野城: TH)
—————————————
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「日本の音楽業界になじめない私の理由」

|楽器も英語もできないけれど、
  アメリカの音楽学校目ざして
     飛んでいってしまった僕|

WS:勉強をしないで高校時代は何をやっていたの。
非行少年?

TH:一般論だと非行少年だったかもしれない。
群れをなすのはダサイ、やるのだったら一人でやると。

WS:登校拒否?

TH:自分では重役出勤と呼んでました(笑)
朝の授業にだけ行って、帰りはそのまま大阪・難波の
ジャズ喫茶に入りびたって本を読んだり、英語の単語を
覚えたりしたんです。

WS:アメリカに行こうと思って?

TH:漠然と何かしら求めていたということですね。
それが何だかよくわからなかったです。
でも、さきほどのエルビン・ジョーンズを聴いて、
よし、アメリカに行ってみようという気になった。

それが19歳。資料を取り寄せて調べて、日本で
TOEFLを作っている先生に習って、TOEFLは免除してもらった。

WS:それで、どの大学に行くかということになるわけですね。

TH:どういう学校かわからないけれども、とにかく行ってみようじゃないかと。
それでバークリー・カレッジ・オブ・ミュージック、
つまりバークリー音楽院に行った。

WS:学歴に関係なく行かれる学校ですか。

TH:基本的に高卒が行く学校ですけど、飛び越し入学もできると思いますよ。
教職課程は取れないと思いますけど、演奏家になるなら関係ありませんから。

WS:学校では、音楽理論も教えるけれど演奏家も養成するわけ?

TH:そうなんです。

WS:かの有名なNYのジュリアード音楽院もそいうことなの?

TH:音楽のカリキュラムやシステム、哲学がぜんぜん違います。
NYにはジュリアード音楽院とマンハッタン音楽院という有名な学校があって、
ボストンにはニューイングランド音楽院というのがあります。

これが東海岸では最も授業内容が充実している。

バークリーはどちらかといえば、いかにスピーディーに音楽家として
食っていけるかを教える学校じゃなかったかと思うんです。

WS:「格」は同じなのですか。

TH:同じなんですけど、アメリカの学校は普通、単位のトランスファーが
認められます。1年目はジュリアード、2年目はマンハッタン、
3年目はフィラデルフィアのコンセルバトワール・スクール・ミュージック
に行きたいという場合、最後に卒業した学校が卒業証書を発行する。

ところが、バークリーの場合、どこも単位を受け取ってくれません。
ニューイングランド音楽院に単位を持ってトランスファーしたいと
申し出たんですけど、単位を一切切り捨てるのであるのならいいだろう
と言われました。バークリー音楽院はきわめて専門学校に近いものだと
僕は判断しています。

しかし、もっとも日本の大学と違うところは、落とすための試験はやらない
ということです。君のウィークポイント、君はここが弱すぎる、
ここをもう少し強化してから来たほうが楽だよ、と
いろんなアドバイスをしてくれます。

 - 続く - 

(スタッフより)

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音楽のことで悩んでいる人へ

ホ−ムペ−ジを開設してから、僕のもとに「アメリカに行きたい!」「留学したいのだがどうすれば良いでしょう・・・」「サックスを使って即興演奏をしたい!」など、数多くの熱いメッセージが届けられている。こういった意見が届くたび、かつて僕もあなた達と同じ時期、心に抱き漠然と悩んでいた事を懐かしく思う。

田野城寿男プロフィール

サックス・プレーヤー。1958年生まれ。78年、ボストンのバークリ−音楽大学入学。在学中、ニューヨークでデイブ・リーブマンにサックス、フルート、音楽理論を師事。・・・91年、「25周年記念 スイス・モントルー・ジャズフェスティバル」に出演。この年、特別プロデューサ−として迎えられたクインシー・ジョーンズは、田野城の音楽とオリジナリティを「おまえは誰にも似ていない」という言葉で認め、抜擢した。

Tano-ism(タノイズム)

世界共通の言語である音楽は、国や民族、宗教の違い等を超えて、人の心を豊かにしたり、幸福にする力を持っています。だから音楽をする人間は地域や社会に貢献できるし、貢献していくべきなのです。

僕の言葉では、音楽は、人が人を想う「愛」だということになります。

田野城寿男が考える音楽教育

私は小学校から高校に至る迄、大の学校嫌いでした。
登校拒否に無断欠席は当たり前。もちろん、塾なんて行った事がありません。何故かというと、私にはどうしてもわからなかったからです。

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