2010年05月09日
自由な表現の獲得/ジョージ・ラッセル
「あなたはこれまで学んだ考え方を
全て投げ捨てる勇気がありますか?」
経験豊富な方であれば、このような質問を受けたら
応えに苦労するかもしれませんね。
私がボストンとニューヨークで個人的に師事した先生達
ジョー・アラッド(当時 ジュリアード音楽院名誉教授)
デイブ・リーブマン(IASJ創立者、マンハッタン音楽院教授)
ジョージ・ラッセル(当時 ニューイングランド音楽院教授)
からまず教わったことがこの試練でした。
彼らは、それまで僕が
バークリー音楽院で学んできたサックス奏法、
音楽理論、音楽家の心得など、すべてに対して…
違う考え方を提案してきたからです。
これには、実に驚かされました。
しかし、僕は考えに悩む事なく、瞬時に自分の
師事した先生について行こうと決めました。
それまで高い授業料を支払って受けてきた音楽知識や経験を
あっさり捨てた自分がいたのには驚きました。
もちろん、どちらが正しかったのか分かりません。
しかし、己の進む道は「これだ!」と決めなければいけません。
あれから30年、師匠の二人は残念ながら他界しました。
しかし、これぞマエストロと言われた師匠のアドバイスは、
現在に至っても私の中で全く薄れることがありません。
文化は継承されているのです。
マイルス・デイビスのバンドで脚光を浴びたサックス奏者の
ボブ・バーグが交通事故で亡くなり、スタジオミュージシャンとして
活躍したサックス奏者マイケル・ブレッカーも亡くなりました。
彼らもマエストロの弟子の1人でした。
ステージで演奏している姿からは
うかがい知れなかったかもしれませんが、
彼らが演奏する裏側では
常にマエストロが力強く支えていたのでした。
ボクシング選手がチャンピオンになるためには、
いかに優れたトレーナーにめぐりあえるかが
重要だそうです。
これは、音楽家をはじめとするすべての職業において
当てはまるのではないでしょうか?
本当に大切な部分は教科書には載っていない。
それは師となる人との
直接的な交わりをもつなかで
鮮烈に体験し、必死に模索し、理解していく過程で
初めて獲得してゆくものだと私は信じています。
■東京(追加日程)
・実技&理論クラス(リディアンクロマティックコンセプト)
開催日:5月23日(日)
時 間:11:30~13:25
持ち物:楽器、五線紙、筆記用具
場 所:千代田区内 音楽スタジオ
・音楽理論クラス(バークリー音楽大学式)
開催日:5月28日(金)
時 間:19:00~21:00
持ち物:楽器、五線紙、筆記用具
場 所:千代田区内 音楽スタジオ
田野城塾を開催すると告知してから
いくつものお問い合わせをいただき
ありがとうございます。
田野城塾に興味を持ってくださり
とても嬉しく思っています。
ご好評につき東京にて、
理論クラスの追加開催が決まりました。
土日が難しい方の為に、平日夜もご用意しました。
理論初心者の方は、まずバークリー音楽大学式を
お申し込みなることをお薦めします。
もちろん、リディアンクロマティックコンセプトと
平行に学ばれると、より理解は早く、深くなると思います。
ふるってご参加ください!
お申し込み&お問い合わせ先はこちらから。