2012年01月18日
サックス相談 2/音や奏法がわからないし口も痛い。
みんな音程のことは気にする。
確かに、音程はわかりやすい。
でも音そのもののパワーは、実際どれだけ鳴っているのかが
日本の中では、あまり問われていない。
と言うか、あまりよく分かっていないのだ。
これは教育の問題なんだけど…
先日、大学生と音楽談義をした。
実際にサックスがどういう音で響いているのか??
僕の学生時代とは違って、
海外から多くの演奏家達が来日。
ブルーノートをはじめジャズクラブなど
身近でライブ演奏を体験出来るようになった。
そうするとCDではまったく分からなかった音圧。
予想以上に迫力ある音が鳴っているのを
目の当たりにする。
豊かな響きで、なおかつハイパワー。
これにみんなビックリしてしまうそうだ。
じゃぁ自分が求めてきたものはなんだったんだろうか??
あんな凄い音、鳴る訳がない…。
野球に例えると、大リーグのピッチャーの様に
160km/hのスピードで投げれるわけがないと。
ところが別に、アメリカ人であろうが、
ヨーロッパ人であろうが、日本人であろうが、
ちゃんとした教育を受けて、奏法を学べば、
十分それに対応できるだけの音は創れるのである。
それが、アメリカのジュリアード音楽院や、
マンハッタン音楽院の教え方であろう。
特に僕の恩師ジョー・アラッドやデイブ・リーブマンも
そう教えてくれた。
1つの音。音の存在感が大切である。
「音にもっと、もっと1音について集中しろ」と。
1音が鳴らなければ、2音目も鳴らない。
1音ができないのに、1フレーズなど吹いても無意味だと。
何故かというと、
そこには存在感のない音がただ羅列するだけだから。
1音、1音、しっかり意味のある音を出せと。
僕自身、随分注意を受けた。
そういったこともあって20数年前、
帰国してから各地で奏法のレクチャーをしたが、
演奏家達や大学の先生からバッシングをうけたものだ(笑
そういう演奏…
奏法や、考え方、口の形はありえないと。
あれから20数年たった現在、
アメリカの有名な演奏家が数多く
日本でもレクチャーしてくれたので、
それを聴いて、ようやく皆さん納得されはじめてきた。
…というような談義を最近、各地でしています。
「Tano's Cafe」と呼びます。
かかる費用はドリンク代だけ。
場所は僕が渡り歩いている地域のカフェで。
オープン時間は、まちまちです。
僕がその地域に滞在中、リクエストがあれば、
気ままにオープンするスタイルではじめています。
もちろん、僕が1人カフェで寛いでいる時に、
ツイッターで「Tano's Cafeオープンしてます」
とつぶやくこともあるかもしれません。
僕のことや考えに興味をもってくれる面識のない方と
いろいろ幅広いテーマで、語り合うことは楽しい。
直に合うことの面白さ。
サックスを吹かない方もどうぞいらしてください。
体験談や考え、時には悩みなど、
ざっくばらんに話す場です。
興味を持たれた方は連絡ください。
「Tano's Cafe」で合いましょう。