2015年09月11日
田野城が考える音楽教育2015.9「僕が音楽を始めたのは二十歳」
音楽家は英才教育を受けていると思われがちだけど…
たしかに幼少の時から学んで来られた方も数多くいるが、
僕に限ってはまったく違う。
僕が音楽を学びはじめたのは二十歳だった。
楽器演奏はもちろん、楽譜も全く読めなかった。
これ本当の話。マジです。
だからサックスをはじめて買ったのは、
バークリー音楽院のオーディションを受けるため。
サックスをかついで受けに行ったら担当の教授が、
“ボヘーボヘー” とただ吹き鳴らす僕をみて
「音楽を学ぶために学校はある」
と、実力全くなしの自分の入学をOKしてくれた。
あまりの懐の深さにビックリしたのは僕だった。
ドレミから教えてくれたのだから笑。
バークリーに在籍してなんとか演奏できるようになった僕は、
留学したら「絶対会うぞ!」と決めていた、後に僕の恩師になる、
ジョー・アラッドや、デイブ・リーブマン、ジョージ・ラッセルに
直接コンタクトをとって会いに行った。
ジョー・アラッドの弟子には、マイケル・ブレッカーや、ボブ・バーグ、
デイブ・リーブマンやエリック・ドルフィー、スティーブ・グロスマン、
フィル・ウッズなど数知れず。
当時、マンハッタン音楽院やニューイングランド音楽院、
ジュリアード音楽院の教授であった。
「どうやったら彼らの個人レッスンを受けれるんだ?」
当時のクラスメイトは驚いて僕に尋ねてきた。
彼らとの興味深い話は色々あるが、
ともかく何も分からない音楽ド素人の僕が、
世界トップクラスの人物達から手ほどきを受けたという事実。
そして12年後には、クインシージョーンズが僕のテープを聴いて
“誰にも似ていない”と招聘してくれて
スイスのモントルージャズフェスティバルにソロ出演できた。
これは僕の力というよりは、はっきり言って、
恩師達の “手ほどき” が正しかったということだ。
“教育がいかに大切か”
僕は実体験から学んだ。
帰国して間もなく、日本の音楽教育は
どうも違うらしい…ということを
教え子達から逆に教えてもらった。
日本で音楽の勉強をしたことがなかったから当たり前だ 笑。
そう考えてみると “田野城塾” というのは、
世界トップクラスの教授陣が
音楽ド素人の人間をプロの演奏家に仕上げた
彼らのノウハウやアレコレがいっぱい詰まっている…と言える。
だからこそ、受継いだものを全て惜しみなく伝えたいと思っている。
人は僕を “伝道師” と呼ぶ。
一人ひとりが音楽を通じて豊かな人生や社会を築いてほしい。
<田野城寿男 塾 9月スケジュール>
○東海/ 名古屋市内
9月10日 (木) ~13日 (日)
○東京/ 千代田区内
9月16日(水) ~20日 (日)
○北海道/ 札幌市内
9月22日 (火) ~28日 (月)
※90分 or 120分 選択制
◎メロディックマイナーの凄さを1冊にまとめた教則本が好評発売中◎
もう全てのコードネームに惑わされない!
これであなたがモードを自由自在に操れます!
全ての楽器演奏者に対応する内容で理論も同時に分かります♪
【お買い求め先】
田野城寿男 著『すべてのサックス奏者のための 基本練習 Vol.4』
ASKS Winds ( PDF版 ) ¥3,300-
ASKS Winds ( 製本版 ) ¥5,790-
amazon ( Kindle版 ) ¥3,350-
※Vol.1~Vol.3と合せてご活用ください♪