世界共通の言語である音楽は、国や民族、宗教の違い等を越えて、人の心を豊かにしたり、幸福にする力を持っています。だから音楽をする人間は地域や社会に貢献できるし、貢献していくべきなのです。僕の言葉では、音楽は、人が人を想う「愛」だということになります。だからこそ、演奏の技術を伝える前に、そうした音楽の持つ意味や、素晴らしさを伝えていきたい。音楽をすることの延長に、自分の生き方、社会との関わり方を考える道を据えてみたいと思っています。

ワン&オンリーで突っ走れ! vol.1 / 19


「PIPERS」(パイパーズ)1993年11月号 構成・文章:T.SATOH



「お前が一番なんだか分からない」と言われ、モントルーのオーディションに合格した。



「リディアン・クロマティック」のテナー奏者、雌伏5年のモノローグ。ワン&オンリ−で突っ走れ!



クインシー・ジョーンズに認められ、91年モントルー・ジャズフェスティバルに日本代表として出演した田野城寿男。ライブも少なく、メディアに露出することも少ない彼には、しかし熱烈なファンがいる。日本ジャズ界の体制からは異端視されがちな、彼の一匹狼的な生き方を、4時間に渡って本誌に告白。



91年7月、モントルー・・・



ジュネーブに着いたのは夜。迎えの車でホテルに向かう途中、雨のレマン湖を走りながら、さすがにモントルーの大舞台への緊張感がジワーッと襲ってきた。「会場を覗く?」という誘いを断ってホテルに入り、ラジオをつけて熱い風呂に入ろうとした。と、モントルーの中継が耳に飛び込んできたんです。


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