2016年09月20日
【転載 『楽譜のいらない音楽授業』_ 第13回 ♪一期一会2_ vol.2♪】
肺炎でドクターストップを受けた田野城は
ニューヨークレコーディングを中断し、
音楽業界から暫く退いていた時期があります。
その間、自身の経験から強く音楽教育に関心を持ち、
さまざまな垣根のない教育実践を行ってきました。
その活動が10年目に入った頃、和多田 進さんから
お声をかけていただき、和多田さん編集長の地域ポータルサイト
『北海道人』にて初めてのメルマガ連載を担当させていただきました。(2007年3月)
「好きなことを自由に語っていい」ということで始まった
『 田野城寿男の「楽譜のいらない音楽授業」 』。
演奏家に本格復帰を決意するまでの約1年6ヶ月続いた記事の中から
スタッフが選んだいくつかを皆さんとシェアしたいと思います。
型破りで破天荒な田野城の半生や、考え方が
読者の皆さんの清涼剤になれば幸いです。
では、一期一会2_ vol.2 をどうぞ。
ーーーーーーーーーーーーーーー
【 ♪一期一会2 -プロゴルファー田野城- ♪ vol.2 】
その原因というのが、ギックリ腰。
楽器の後片付けをしていて、重い楽器を持ち上げた瞬間、
“バキッズキッ!”と。
余りの激痛にそのまま倒れて、
目の前が真っ暗になった。
当時、ボストンマラソンへの参加や
車でのアメリカ横断を密かに夢見ていた
体力旺盛の私にとって、
このギックリ腰との出会いは、
私の生活スタイルや体型だけではなく、
その後の人生を大きく変えた。
ですから、皆さんには、極度のストレスを
体や精神にかけ続ける事を決してお勧めしません。
話は変わりますが、
パワフルが売り物でスポーツ好きの私。
前々回のコラムで親知らずを抜いた事を話しましたが、
その続編が今回の本題。
楽器練習ができず、手を持て余していた私が初めてゴルフクラブを握る。
“基礎体力作りに”
と、友人が勧めてくれたのがきっかけ。
“野球と似たようなものだろう”
と私も気楽に彼の誘いにのった。
日本と違い、アメリカのパブリックコースは
せいぜい20~30ドルくらい。
日本の打ちっぱなしのような施設はなく、
いきなりコースへ出される。
言ってみれば、ボーゲンすら知らない初心者が
いきなりスキーをする為に、リフトに乗せられて、
山頂まで行ってしまったようなもの。
体力作りを目的に、何度かコースに足を運び続けたある日、
友人と僕は、50代位のアメリカ人男性と
一緒にコースを回る事となった。
パブリックコースは混雑すると、最低3人一組で
回らなければならないルールがあるからだ。
超初心者の私は、
相変わらずティーショットもまともに飛ばす事ができず、
グリーンにボールをのせても、そこからホールに入れるまで
最低5回は打っていた。
このあまりにもゴルフの知識と技術のなさを見るに見かねた彼が、
とうとう口を挟み始めた。
ー 続く ー
(スタッフより)