物事には順番がある。

たとえば、
大好きなジーンズを履いて、お気に入りのジャケットを羽織り、
色合わせをした靴下をはいて、靴をはく。

でもね、君。
肝心のパンツとシャツをきちんと着てますか？

幸い着ていないことに気がついても、
既に君はズボンをはいてしまっている。
どうします？

「しゃあないな」と、
ズボンの上から無理矢理パンツをはきますか？

たとえはけたとしても、
随分無理な格好になるでしょうね。

一方、「ズボンの上からじゃ嫌だと」というあなたは、
一度全部脱いでから、パンツとシャツを着る。

正しい対応だが、かなり合理的ではありませんね。

では、家を建てる時を考えてみよう。

当然のことだが、
基礎（土台）があるから、家が建つ。

でもね、その基礎自体、
素材が悪かったり、埋立地のような地盤に
基礎を作ってしまっていたら…

家が建っても、なんだかしっくりこなかったり、
気がつけば家が傾いていたり。

そのような結果を君は喜んで受け入れますか？

物事には順番がある。

合理的でなおかつ効果的に美しくしっかりと
輝かせるためには、譲れないもの。

何をもって、基礎というのか。
それをきちんと知っておかなければいけない。

ひょっとしたら、
読者の皆さんの中でも、
こういった順番を間違えて、
サックス練習をされている方が
いらっしゃるかもしれませんよ。

いろんな情報に惑わされて、
パンツやシャツを着ずに、
靴を履いて、上着を着ていませんか？

こんな事を考えていたら、
先日僕の弟子から、

「田野城さんのサックスレッスンは、
　高度だけれども、これをしっかり練習さえすれば、
　この先、どうなっていくのかがよく分かる。
　サックスの練習の仕方がよくわかる。」

そうだね。

１００ 希望を語るより、
まずは僕が説明していることを
しっかり練習すること。

そうすれば、これまで出来なかった事も、
できるようになる。
理解できなかったことも、
理解できるようになる。

物事には順番があるように、
サックス練習にも順番がある。

ワンポイントレッスンおわり。