2012年01月07日
サックス相談1/音や奏法がわからないし口も痛い。

先日、都内の大学に通う学生と
サックスや音楽について語り合った。
例えばみんな、
中学や高校から吹奏楽でサックスをはじめて、
大学へ入ると自分の憧れであったジャズ研究部や
ジャズオーケストラに入部したりする。
そこで今までの吹奏楽と一番大きく違う点として、
即興演奏と呼ばれる壁にぶちあたることになる。
ジャズでは、
この即興演奏すなわち楽譜に書かれていない
自由な演奏を繰り広げることが醍醐味だ。
自由に自己表現するということ。
いかんせん、日本人は自己表現が苦手である。
サックスを手にしてから、
自己表現と呼ばれる練習を
あまり必要とする環境にいないからだ。
多くの吹奏楽団をみてもわかるが、
均一な音色や音程にこだわり、自己表現などもってのほか。
即興演奏は皆無に等しいというのがほとんどだ。
残念ながら。
一方、ジャズをはじめコンテンポラリーな音楽は…、
いかに自分らしい音を作るか?!
いかに最高な自己表現をするか?!
自己主張の連発だ。
その為にもソロ(即興演奏)をマスターしなくてはいけない。
と言うわけで、
学生達はジャズ音楽理論を習いにレッスンへ通う。
現在日本では、音楽雑誌をはじめ、
専門家も多く、優れた音楽理論を手軽に入手出来る
素晴らしい環境がととのってきた。
がその一方で、サックスを始め、
最新アナログ楽器の音の出し方、奏法に関しては、
ほとんどわからない、理解されていない、
というか伝わっていないのも現実だ。
しまいにはサックスの奏法について、
「自分で好きに考えろ」と教える先生も多いと言う。
現在に至っても奏法がわからないのは、
非常に嘆かわしいことだし、これが日本の弱点だと思う。
近年アメリカやヨーロッパのサックス奏者が数多く来日しているが、
彼らの生音を聴いてため息をつくばかりだと言う。
音そのものや奏法は、サックスを学ぶ上で基本中の基本。
これらは、我流で勉強できるものではない。
「自分で好きに考えろ」という指導者がいるなら、
それは指導者として責任放棄を意味している。
楽器を演奏する上で、一番根底の大事な部分なのだから。
その根底の部分がしっかり出来上がってから、
自己表現の幅が広がるのだ。
もちろん音というのは1年や2年間練習したぐらいで
そう簡単には出来上がるものではないが。
あのベルリンフィルの重厚なサウンドは、
ひとりひとりがしっかりとした奏法と楽器コントロールが
出来上がっているからこそ表現できる技なのである。
だからサックスを学ぶ者は、
正しい方向を知った上で練習する必要がある。
そうすれば最終的にだんだんまとまって、
音の彫刻が出来上がってくるのだ。
もしその方向性が間違っていたり、わからない、
あるいは決まらなければ、何十年演奏していても、
全く音は良くはならない。
何度も言うが、この根底の部分、基本中の基本は、
我流で本を読んで勉強できるものではない。
音は生もの。生きた本物の音を知る必要がある。
(サックスを吹く時、口が痛い件については次回)








