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体制の中の反逆児

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 「1894年、アドルフ・サックスは
  失意のうちにひっそりと世を去るが…」

僕がサックス吹いてみたいと思ったきっかけは、
高校時代聴いた
エルビン・ジョーンズ『ライト・ハウス』でした。

エルビンといえば…


ジョ・コルトレーン。

ジョン・コルトレーンが
マイルス・デイビスグループを
脱退した後に結成した
カルテットのドラマーが
エルビン・ジョーンズでした。

そのエルビンがドラムス、
ジーン・パーラのベースに
2人のサックス奏者
スティーブ・グロスマンと
デイブ・リーブマンが絡み付く。

往年のコルトレーンを彷彿する
彼らの演奏に、僕は胸躍った記憶があります。

サックスの音色に魅了された瞬間でした!


最近、飛行機や新幹線などで移動している時

『サキソフォン物語-悪魔の角笛からジャズの花形へ-』(青土社発行)

という本を読み始めました。

サックスの誕生の秘話から宗教、民族を超えて
世界中で愛され続けるサックスの魅力について
インタビュー形式で書かれています。

体制(当時の音楽業界)からの避難や嫌がらせ
度重なる闘争にアドルフが耐えられなかったら
この世にサックスと呼ばれる楽器が
登場しなかったかもしれない…

そう思うと、
サキソフォンを手に取るだけで
感慨無量になります。

この本の著者マイケル・シーゲル氏にインタビューを受けた
サキソフォンの名手ロンデクスが興味深いコメントをしています。


 「『セックスの響きだね』

  ジャン・マリー・ロンデクスは
  私の空いたグラスを香りの良い
  コルビエールで満たしながらきっぱりという…(中略)

  『わたしにとってサキソフォンとは、
   その音の出所というのはセックスに近い。
   行為じゃなくて。おおもとの勢いとか力がね。
   クラッシックの場合、サキソフォン奏者の誤りは
   そこに気づいていないことだ。
   何かをしているがフィー、フィー、フィー』

  ロンデクスは羽ばたく鳥のように手を振った。
  繁殖しない鳥はただ高い声で歌うだけだ。」

クラシックのサキソフォンの伝道師ロンデクス。

彼は音程ではなく、一番大切にしければならない
音そのものの力、奥深さについて語っている。

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田野城寿男プロフィール

サックス・プレーヤー。1958年生まれ。78年、ボストンのバークリ−音楽大学入学。在学中、ニューヨークでデイブ・リーブマンにサックス、フルート、音楽理論を師事。・・・91年、「25周年記念 スイス・モントルー・ジャズフェスティバル」に出演。この年、特別プロデューサ−として迎えられたクインシー・ジョーンズは、田野城の音楽とオリジナリティを「おまえは誰にも似ていない」という言葉で認め、抜擢した。

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